「LDKはできるだけ広く取りたい。でも延床は30坪台に収めたい」。
家づくりの打ち合わせに入ると、ほぼ全員がこの壁にぶつかります。私自身、30坪台後半の延床で21帖のLDKを成立させるまでに、設計士と4〜5回は間取りを描き直しました。
結論から言うと、30坪台で広いLDKを取るコツは 「部屋を広げる」のではなく「廊下を削る」 ことです。
この記事では、実際に自分が建てる過程で設計士から学んだ「廊下を減らす5つの視点」をまとめます。総2階・南入り・夫婦+子ども想定という、関西で最も多い条件を前提にしています。
この記事で分かること
- なぜ30坪台では「廊下 = 敵」になるのか
- 廊下を減らすための5つの設計視点
- やりすぎると後悔するポイント
- 工務店との打ち合わせで使える質問集
前提|30坪台の延床、その1割は廊下に消えている
一般的な30坪台の総2階プランを見ると、延床の8〜12%が廊下・階段ホール に割かれています。30坪なら3坪(6帖)前後、35坪なら3.5坪(7帖)前後。
これは決して小さくありません。6帖あれば、書斎も作れるし、LDKを2帖広げることもできる のです。
つまり、30坪台でLDKを広く取るための最短ルートは、壁をズラして部屋を広げることではなく、「そもそも廊下を計画しない」 ことです。
視点1|玄関からLDKに「直結」させる
一番効くのはここです。
玄関ホール → 廊下 → LDKドア、という動線を、玄関ホール → LDK に縮めるだけで、2〜3帖の廊下が消えます。
具体的には次のような工夫があります。
- 玄関土間をリビング横に回し、ホールを最小化する
- 玄関とLDKの間を引き戸1枚で仕切る(扉を開ければ空間が繋がる)
- シューズクロークを玄関とLDKの間に置き、収納を兼ねさせる
「冷暖房が逃げる」「来客時に生活感が見える」といった懸念はありますが、引き戸の位置と気密性で解決できます。むしろ 家族の毎日の動線が数歩短くなる効果 のほうが、長く住むほど効いてきます。
視点2|階段の位置をLDKの中に入れる
次に効くのは 階段の位置。
廊下の奥に階段を置く昔ながらのプランは、廊下という無駄な帯を生みます。これを リビング内階段 にすると、階段前の廊下が丸ごと消えます。
さらに、階段下は次のいずれかに転用できます。
- パントリー
- 土間収納
- 書斎コーナー
- 子どものスタディスペース
「冬寒い」「音が上に抜ける」という定番の懸念には、ロールスクリーン1枚 + 気密等級の高い仕様 で対応している家が増えています。断熱性能が一定以上ある工務店を選ぶ前提なら、体感はそこまで悪化しません。
視点3|水回りを「一直線」に並べる
洗面・脱衣・浴室・トイレをバラバラに配置すると、それをつなぐ廊下が必ず発生します。
これを 水回りを一直線に並べる 設計に切り替えると、廊下は消え、家事動線も短くなる。一石二鳥です。
具体的には:
- キッチン奥に洗面・脱衣・浴室を1直線で並べる
- トイレは玄関近くとLDK近くの中間点に1つだけ
- 2階トイレは寝室ゾーンの中央に置く
水回りを揃えると配管距離が短くなり、給湯効率も上がります。光熱費にもじわっと効く 設計判断です。
視点4|2階の廊下は「2m以内」で設計する
2階の廊下は、油断するとすぐ長くなります。
コツは、階段を2階の中央に配置する こと。階段の上がり口から各居室までの距離が最短になるようにプランを組めば、2階の廊下は2m以内に収まります。
もし間取り提案で2階の廊下が3m以上ある場合は、設計士に「この廊下を半分にできる配置はないか」と一度聞いてみてください。階段位置を1マス動かすだけで、廊下が1帖減ることはよくあります。
視点5|「通路を兼ねた部屋」を設計する
最後は発想の転換です。
廊下を完全になくす代わりに、「通路を兼ねた空間」 を設けるという考え方があります。代表例は以下。
- ファミリークローゼットを通路化する:寝室と洗面の間に置き、着替え→洗面の動線を兼ねさせる
- 書斎コーナーを廊下代わりにする:階段上の一角をデスクカウンター化し、通り道を兼ねる
- 吹き抜けに面したブリッジ廊下:廊下を見せ場に転換する
これらは「廊下として削る」のではなく、廊下に別の機能を重ねる 考え方です。30坪台で最も効く設計技術だと、個人的には思っています。
やりすぎるとこう後悔する|3つの注意点
廊下を削ると広さは出ますが、行き過ぎると暮らしにくくなります。私が設計士に何度も止められたポイントを共有します。
1. プライバシーが消える
玄関→LDK直結にこだわりすぎると、宅配便の受け取り時にLDKが丸見えになります。引き戸1枚や目隠し壁は残す のが現実解です。
2. 音が筒抜けになる
リビング階段・吹き抜けは、音と匂いが2階に上がります。思春期の子どもがいる家庭では後悔例が多いポイントです。将来のドア設置用に下地だけ仕込んでおく のが安全策です。
3. 家具が置けない
廊下を削った結果、壁が細切れになると、大きな家具(本棚・ピアノ・食器棚)が置けません。打ち合わせ時に家具レイアウトまで描き込む ことで防げます。
工務店との打ち合わせで使える質問集
間取り提案を受けたら、次の5つを必ず聞いてみてください。廊下を減らす発想があるかどうかで、その工務店の設計力が見えます。
- 「この間取りで廊下と階段ホールは何帖になりますか?」
- 「延床に対して廊下の比率は何%ですか?」
- 「LDKを2帖広げるとしたら、どこから削るのが一番無理がないですか?」
- 「階段を中央に寄せたプランは検討しましたか?」
- 「将来子ども部屋を仕切ったとき、廊下の長さはどう変わりますか?」
答えに淀みなく数字と根拠が返ってくる設計士は、間取りを本当に考えている 証拠です。逆に「そういうものです」「普通はこうです」しか返ってこない場合、別の工務店も見たほうが安全です。
まとめ|30坪台は「引き算」で広く見える
- 30坪台のLDKは「広げる」ではなく「廊下を削る」で成立する
- 玄関直結・リビング内階段・水回り一直線が三種の神器
- 2階の廊下は2m以内、通路を兼ねる部屋で削る
- やりすぎるとプライバシー・音・家具で後悔する
- 良い設計士は「廊下の帖数」を即答できる
私自身、最初に出てきた間取りには 7帖の廊下・階段ホール がありました。それを5帖、3帖、最終的に1.5帖まで削った結果、同じ延床で21帖のLDKと4.5帖の中庭を成立させることができました。
間取りは「足し算」で考えるより 「引き算」で研ぎ澄ます ほうが、30坪台では圧倒的に効きます。ぜひ次の打ち合わせで、担当者に「廊下、何帖ですか?」と聞いてみてください。
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